葦舟ナツ「ひきこもりの弟だった」

葦舟ナツ先生の「ひきこもりの弟だった」を読みました。いつもの様にネタバレのある書評ですので、ネタバレ嫌いな方は読まれない事を推奨いたします。

この本を手にした理由としては「ひきこもり」という単語が目に入ったから。その他には何も有りません。「ひきこもり」という単語でなくてもそれっぽい単語の「ニート」だったりの単語が入っていたら同様に手に取っていた事でしょう。

 

毎日の様に社畜ライフの私にとっては申し訳ないのですが、毎日の様に「ひきこもり」だったり「ニート」になりたいと思ってしまうのです。

 

なりたいと思っても結局なれません。これは何も不思議な事ではありません。「願望」ってのはなかなか叶わない事なんです。それこそ「偏差値40足りないけど偏差値70の第一志望の大学に合格してやる!」と同じなのです。

 

書いてからすぐ「ベクトルが違う」と思い訂正したいと思いましたが、訂正せずにそのまま行きましょう。

 

 

あらすじ

主人公は誰も愛した事の無い啓太。

ある日、疲れ切っていた啓太は駅で千草という女の子に3つの質問をされる。

「彼女は居ますか?」「煙草は吸いますか?」「最後にあなたは」

 

この3つの質問がきっかけで初対面で千草の事を全く知らなかったが啓太と千草は結婚する事になる。

 

2人の結婚生活は良好だった。しかし、千草の求めている幸せは啓太は与える事が出来なかった。

 

タイトルについて

「ひきこもりの弟だった」というタイトルなので、私は「いつ、弟の啓太はひきこもりになるんだ!」と思いながら本を読んでいました。もちろん、どこまでも読んでも啓太はひきこもりになりませんでした。他の方の書評を見てみても同様の考えを持って読んでいた方が居て安心してしまったよ。

 

このタイトルの意味は「ひきこもりの兄が居る」という意味だったのかぁと知ったのは啓太の友達の祐介の発言によって。割と最初のページで分かりましたが、この先もしかしたら主人公がひきこもりのターンになるのではないか!という期待を持ちながら読んでしまったのは私だけではないはず。

 

多少、啓太自身性格に歪みは出てしまいましたが、引きこもる事は無く小説は最後を迎えます。

 

登場人物

個人的には読んでいて「何だかなぁ」が連発しました。

啓太と千草の人間性は読んでいて全然問題はなかったです。もちろん、啓太の兄の弘樹と母は人間性は確かに問題は大有りだと思いますが、こちらも特に引っかかる事無く。

 

1番引っかかったのは祐介。彼1人だけが個人的にこの小説の中で嫌いになってしまいました。彼の存在がこの小説の中での引き立て役なのかもしれませんが、読了後にも「何だかなぁ」を残らしてしまった1人です。

 

彼の存在により幼い啓太に兄がひきこもりという事を知らせてしまったのですが、それはまだ良い。祐介の学校生活で告白して来たややストーカー化している女の子に対するいじめのシーンは読んでいてつらくなった。

 

弘樹の啓太への手紙

人によって解釈はだいぶ変わる内容だったと思いますが私としては「分かるわぁ」と思いました。中には「何甘えた事言ってんじゃい!」と思う人も居るでしょう。確かにその意見もごもっともですとしか私は書けませんが。

 

幼少期の小さないじめがトラウマになり、弘樹はひきこもりになってしまいました。何度もひきこもりから脱却するタイミングは有ったでしょう。しかし、長年の型にはまった物から抜け出すってのは体力も使うわ精神的ストレスもかかる。そして、またいじめられてプライドがズタズタにされてしまうのではないかという不安もある。

 

弘樹は決して外に出たくないわけではなかった。しかし出れなかった。その葛藤にずっと悩まされながら生きていた。もしかしたら母や主人公が本気で外に連れ出す事が出来たなら意外と弘樹は外の生活で幸せに生活出来たんじゃないかと思う。

 

読了後

最後のページは必要か不必要かで議論がネット上では議論されている様ですが、私としては不必要だったかなと思っています。

 

確かに最後のページにより「啓太が幸せに生活出来る様になった」という事が伝わります。それはおめでとうございますと思いましたが、千草はどうなったのかが気になる。

 

私にとっての読了後に残ったのは最後のページに千草が居ない寂しさでした。

 

また、弘樹の遺品整理をしている時に見つけた「広告手裏剣」には何故か泣かされました。啓太に多くの嫌がらせをやっていた弘樹でしたが、弘樹は昔のように啓太や祐介と共に仲良くしていたかったんじゃないかと。

 

「幼い頃は良い子だったんです、本当に。」という事を振り返る為にも読了後には軽くパラパラと読み返して更に泣けます。

 

ただ泣く目的だけでなく、パラパラと読み返すだけでも結構な伏線が存在していたので「あぁ、そういう事だったのか!」という発見はちらほら有ります。

 

「ひきこもりの弟だった」をオススメな人

・適度な精神状態な人

処方箋のような書き方になりますが、物凄い元気でハイテンションな人がこの本を読むと元気がなくなります。しかし、元から元気がない人はより元気がなくなります。

適度な精神状態な人でなくても、本を読んで精神状態が一切振れない人でもオススメ出来ます。

 

私は数日間暗い精神状態で居る事が出来ました。

 

・何でも許せる人

自分の意思が物凄く強い人はこの本を途中から読めなくなるかもしれません。主要な登場人物がなかなかよろしくない人です。「何でこんな奴なんだ!」と思いイライラしながら読書するのは精神衛生上よろしくなりません。

 

私自身、「こういう事もあるよねぇ、分かる」という意識で読み続けていたので祐介以外はイラつく事はほとんど有りませんでした。

 

 

いぬじゅん「夢の終わりで、君に会いたい。」

いぬじゅん先生の「夢の終わりで、君に会いたい」を読みました。

私は毎晩寝ると何らかの夢を見ます。ほとんど毎日見ていると思います。挙句に昼寝をする時にも夢を見ます。割と正夢も見ます。ハッキリとした正夢ではないのですが、「あぁ、今日ここで何か起きるわ」というレベルの夢で、実際に何か出来事が有ったり無かったりするレベルです。

 

夢を見る理由としては「脳の中の記憶の整理」が1つとして考えられているらしいですが、厳密にはまだ分かって居ないそうです。この先、夢を見る理由がどんどん解明されていく事でしょう。

 

一時期、私の夢には毎日、毎晩同じ人が現れて居ました。今でも高頻度で夢に出てくる人ですが。「今日もこの人が夢に出るんだろうなぁ」と寝る前に意識してしまっている結果夢に現れるだけなのだと思います。

 

 

あらすじ

ヒロインの高校生の鳴海の両親は離婚寸前。しかし、鳴海は両親に離婚せずに一緒に暮らしたいと思っているが自分の本心を鳴海は伝える事が出来ない。

 

鳴海が誕生日の日、自宅に帰宅する際に景色を見ようとジャングルジムへ鳴海は上ったが転落してしまう。頭と腰は打ってしまい痛むが幸い大事には至らなかった。

 

その日から毎晩不思議な正夢を見る事になる。

 

両親が離婚するかもしれない現実世界が鳴海は嫌で、夢を見る事が好きだった。現実世界では自分の思いを口に出す事は出来ないが、夢だと分かって居る夢の世界では自分の気持ちを口に出して伝える事が出来る。

 

しかし、毎晩見るようになった正夢の最後は真っ暗な世界になってしまう。

 

誕生日の翌日、鳴海の通学する高校には季節外れの転校生の雅紀がやって来た。鳴海の夢では毎晩雅紀が現れる。正夢に何か理由があると考えた鳴海は夢を手掛かりにし、雅紀を助けようとする。

 

感想

所謂夢オチの小説です。

 

ハッピーエンドだとは思うのですが、私にとって残ったのはハッピーエンドではなかったです。バッドエンドでも有りませんが。「読み終えたぜ!」という感じをいつも読了後に味わうのですが、それが一切無い。

 

良い意味での「何だかなぁ」が残りました。歯切れが悪いわけでもないのですが、いろろと私の中で考えてしまったからだと思います。もちろん、歯切れが良いわけでもない。

 

私がこの本を読む時の心行きがよろしく無かったのだと思います。

 

心が広くて澄んでいる人はきっと「何だかなぁ」という気持ちは残らないでしょう。書き方は良くないですが、何も考えずにぼーっとして本を読める人もきっと。

 

分類としてはライトノベルなのでさっさと読めるだろうと考えながら読んでいましたが、さっさとは読めない。これは私が読書になれていないからかもしれませんが、行ったり来たりを繰り返しながら読んでいました。

 

鳴海と雅紀の家庭はそれぞれ良くある家庭だと思います。鳴海はは離婚寸前の家庭。雅紀は母親が亡くなり、父親が別の女性と再婚予定。

 

私の家庭が実は鳴海と近い所があり、いろいろ考えさせられました。性格も鳴海と似ているなぁと思ってしまう所も有りました。

 

自分の気持ちや思ってる事ってどうして口に出しにくいんでしょうね、本当に。

 

私はとっくの昔に成人して大人になりました。大人になるにつれて本当に思っている事や考えている事を口に出しにくくなりました。寧ろ高校生の時は好き勝手に発言していたと思います。

 

好き勝手言えなくなり、自分は多少苦しい思いをする事は有ります。鳴海は行動して後悔するか行動しないで後悔するかのどちらかで、「行動して後悔する」方を選びました。

 

私もなるべく行動して後悔したいですが、なかなか動けない。

大人になると遠慮が必要という日本の文化に親しんで生活をしなければならない。

 

鳴海は夢へ行く事で現実逃避をしているつもりでした。現実世界って嫌な事沢山有るからね。現実逃避したくなるからね。大人になると逃げる事は悪くはないと理解はするけど、高校生の頃の様に現実逃避をして周りの大人が何とかしてくれるって事は無くなる。

 

現実逃避したい人は大人になる前に現実逃避しましょう。夢の中ではなく、実際に多少家出する事も悪くはないと私は考えて居ます。会社に勤めだすとなかなか家出なんて出来なくなります。

 

決して家出を推奨をしているわけではありません。家出する事で何かメリットが得られるならそれはそれで良いんじゃないかなと。

 

読み終えて

鳴海はジャングルジムから落下して入院し、生死を彷徨っている間に夢を見て居ました。夢の中で雅紀に会っていて実際には雅紀には会っていません。

 

そして、最後に雅紀と現実で初めて会います。

 

サッサと最後も読み飛ばせば「わぁ、泣ける」で落ち着くわけですが、これから鳴海は入院中に見た夢を再び実行するのかと考えると実際に鳴海は行動して、雅紀を救う事が出来るのだろうか。

 

無駄な場所が無い小説

私の小説の読み方として、有る程度読み進めたら後半も有る程度読んでいます。後半と書いても最後のページを読むのではなく、中間よりちょっと遠めの後半を読んでいます。理由としては、私が飽き性なので、中間部分より、結末をさっさと知りたいからですが。

 

いつもなら後半をちらっと読んだら「あぁ、こうなるのか」となります。しかし、今回は「何があったんだ。この飛ばした中間で」という事態に陥りました。

 

私は「雅紀と鳴海がくっついておしまいだろう」という予測を立てながら読んでいたのですが、そんな感じの記述はありませんでした。

 

私の中でほとんどの小説は最初と終わりをくっつけたら中間も有る程度想像出来るのですが、いぬじゅん先生の「夢の終わりで、君に会いたい。」は展開が予想外でした。

 

飽き性な私でも飽きずに久しぶりに飽きずに読めました。

 

そして、ほとんどの小説を1週しか読まない私ですが、取りこぼしの無い様に何週か読もうと思う小説です。

 

「夢の終わりで、君に会いたい」がオススメな人

・アッサリと本を読みたい人またはアッサリとしか本を読まない人

考え過ぎて読む人は私のように「アレ?」と考えながら読む事でしょう。そして、「何だかなぁ」と陥るかもしれません。「夢の終わりで、君に会いたい」は恐らくライトノベルです。軽い気持ちで読んでそして、何度か軽く読み返して泣きましょう。

 

・行動する事が苦手な人

「夢の終わりで、君に会いたい」を読んで躊躇わず行動が出来るような人になるとは書けません。しかし、主人公の鳴海は「行動をしないよりかは、行動して後悔する」という選択肢を取りました。

 

行動しても行動しなくても後悔をするのなら確かに行動して後悔する方が良いのだと思います。けれど、私はどちらにせよ後悔するのなら体力温存のために行動せずに後悔をする選択を時々してしまいます。残念

 

雨野マサキ「本日はコンビニ日和。」

コンビニへ最近行ってないなぁと思いながら雨野マサキ先生の「本日はコンビニ日和。」を読みました。

私の住む地域住所自体はは都会と言えば都会ですが「何だかなぁ」の都会です。高層ビルは確かに近くに有りますが、ぽつぽつと有るだけです。山や森に囲まれている生活をしている人から見れば私の地域は間違いなく都会ですが、「ザ・都会」という地域ではないです。

 

なので、近くにコンビニが無いからコンビニへ行ってないのではなく「コンビニって地味に値段高いから寄らない」という自己防衛で私はコンビニへ行っていません。ちょっと歩いて信号を渡った先にコンビニが有る程度な地域に私は住んでいます。

 

そして、ちょっと歩いて信号をいくつか渡った先にはスーパーがあるので、コンビニへ行くより、労力と時間を費やしてスーパーへ行くのです。可能な限り夕方のスーパーへ行き割引になった物を購入する私です。

 

将来的には物凄い田舎に住んでAmazonを駆使した生活をしたいと思っていますが、恐らく願望で終わる事でしょう。コンビニやスーパーが近いって楽。

 

 

 

あらすじ

主人公は18歳の男の子小山順平。順平のすみれおばあちゃんはコンビニのオーナーだったがある日亡くなってしまう。

 

すみれおばあちゃんはただのコンビニのオーナーではなく、順平が住む田舎の小さな町の虹色町で大変な人気者だった。そして、順平にとっては「いつかすみれおばあちゃんの様になりたい!」と思う程に憧れの存在がすみれおばあちゃんだった。

 

すみれおばあちゃんがオーナーのコンビニの店長は順平の父親。順平の母もそのコンビニで働いていて、順平はすみれおばあちゃんが亡くなった後は母のマリアがオーナーになると思っていた。

 

しかし、すみれおばあちゃんの公的な遺言書には「コンビニのオーナーを順平にする」という記載があり、18歳の順平はコンビニのオーナーになる。

 

感想

最初の書き出しが小学生の順平の将来の夢の作文から始まり、最後の終わりは亡くなったすみれおばあちゃんに書いた手紙(のような)形で終わります。

最初の書き出しが小学生の作文故に平仮名多めで「読みにくい」と思いましたが、その「読みにくい」は数ページで終わりますのでご安心ください。

 

普段コンビニへ行かない私ですが、「こんなコンビニ有ったら行きたい!」と思ってしまう程働いている社員の方が個性豊か。逆に個性豊か過ぎて「このコンビニヤバイな」とも思えてしまうコンビニ。

 

コンビニでの仕事経験はないのですが、実際のコンビニの仕事はこんなにも楽しくは働けないのだろう。けれど、このコンビニなら1度働いてみたいとも思う。

 

続編を期待してグーグルさんに「続編は有りますか」と聞いた所続編は今の所ないそうで。最後に順平より年下の女の子まほろがこのコンビニでバイトする事が決定したのですが、まほろが居るコンビニも書いて欲しい。

 

笑いも有って泣ける話

順平は小学生の頃から「すみれおばあちゃんのようなコンビニのオーナーになりたい!」と思いながらも保険として大学進学を考えていました。

 

ほとんどの話がコメディで笑える話なのですが、ぽつぽつと泣ける話を入っています。しかし、その「泣ける話」は「自分にもこんな事有ったなぁ」と考えながら泣かせられる話です。

 

私も「これを本当はやりたいけど、失敗した時の保険としてこれもやろう」と考えていた時期がありました。そして、結果としては保険の方へ落ち着いてしまった挙句「本当にやりたい事って何だったんだろうね」と思っています。少なからず今私がやっている事は本当にやりたかった事ではないという事は分かって居ますが。

 

読了後

誰にだって「この人のようになりたい!」という憧れの人が1人や2人や100人ぐらいいると思います。今の私は居ませんが、私が大学生の時ぐらいまでは1人居ました。

 

今でも「この点だけはこの人のようになりたい」と思う事は有りますが。恐らくこの先「この人のようになりたい!」と強く思える人は居ないかもしれません。

 

主人公の順平はすみれおばあちゃんの様になりたかったわけですが「やっぱなれない」と自覚します。

 

私も高校を卒業して大学へ進学して「憧れている人のようになろう」と考えて適度に勉強しつつ生きて行きましたが、「あ、無理だ」とどこかで薄っすら自覚しつつのらりくらり生きてきました。

 

ですが、後輩だったり同級生だったり「一ノ瀬蜜柑のようになりたい!」と言っている人が不思議な事に数名居ました。正直「変な奴ら」としか私は考えて居ませんでした。

 

意外とね、憧れの人に近付けなくて中途半端な人間な私でも「その私で十分」っていう考えの人って身近に居るもんです、不思議です。

 

読み方

私は一括で一冊の本を読み切る時間を確保できないので、ちまちまと3日間ぐらいかけて読みました。余裕が有る人は是非、最終章を読み終えたら最初のページへ戻り、順平の小学生の作文を読み直して欲しい。

 

小学生の頃の順平は「すみれおばあちゃんのようになりたい!」という意思が大変強い少年でした。しかし、コンビニオーナーになった18歳の順平のすみれおばあちゃんへの手紙はちょっと弱気な部分のある手紙です。

 

振り返ってみると何故かここでもちょっと泣けてしまう不思議。

 

 

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父が失踪して翌日から探し当日、警察が発見したお話

数日前のある日、父親が失踪しました。

 

私は結婚適齢期をちょこっと過ぎてるぐらいの年齢です。結婚適齢期がどれぐらいなのかは分かりませんが、少なからず周りの人はちらほらと結婚している程度の年齢です、私は。

 

そして、私は実家暮らしです。

 

世の中では「良い年齢で実家暮らしなんて…」と言う人が多いですが、実家暮らしをしている人には様々な理由があるはず。どうかそういう考えはお控え頂くようにお願いしたいのですが、そういう人はそういう人でどうぞご勝手にしてくださいレベルの考えです。

 

お願いした所で、年寄りの思考ってのはそう簡単に変わらないって事は年寄りの自分がよく分かります。

 

実家暮らしのメリットの「生活費が安く済む」という恩恵を受けているのは事実ですが。生活費だけを見ると安く済むのは事実だと思うよ、生活費の面だけね。

 

因みに、私は母が鬱病です。それが理由で実家暮らしっていう訳ではないのですが、母を置いて一人暮らしするってのは考えて居ません。収入的に普通に一人暮らしは出来ると思いますが、「よっし一人暮らししよう!」とは思いません。

 

というより、大学生時代に内職とバイトで一人暮らしをしていました。もちろん、仕送りは無し。なので、意外と低収入でも一人暮らしって出来るもんでした。風呂ほとんど沸かせないけど。

 

母の鬱病はたぶん軽い方だとは思います。重いとか軽いとか私は医者じゃないのであんまり分かりません。その手の本は普通の人よりかは読んだつもりでは居ますが。

 

幸い、夏の暑い日だけは元気です。夏の暑い日以外は元気がないので、1年のほとんどの日が鬱病だと思ってくださって良いでしょう。

 

まぁ、母は1年中元気と言えば元気なんですけどね。毎晩毎晩、父親に罵声を浴びせているという点を考えれば本当に元気。私より声出るし元気。周りの人に包丁を向けたり、暴力も思いっきり振るってくるから母は私よりは元気。

 

その、毎晩罵声を浴びている父親が失踪したまるで他人事の様に書くお話です。

 

私の性格の歪みが思いっきり感じれる文章です。不快に感じられる方も居るかもしれないので、繊細な心の持ち主の方はどうか他の繊細なブログをご覧いただくようお願いします。

 

 

 

父親が帰宅しない

毎晩罵声を浴びている父がある日帰宅しませんでした。

帰宅しなかった当日、父の仕事は休みでした。母は父の顔を見るだけで罵声を浴びせるので、父が休みの日は朝から罵声を浴びせて、父を早めに家から追い出します。

 

そして、運が悪ければその状態で私も罵声を浴びせられます。

時々あるのですが、母が「死んでやる!」と言いながら刃物を持って外へ出かけられると不味いので、父が休みの日は自宅で仕事をやるようにしています。

 

「まぁ、いつもの様に朝から元気だねぇ」と私は思っていました。

 

その日は私は運が良かったのかは分かりませんが、罵声を浴びる事はありませんでした。「よし、在宅で仕事する日だし、ゆっくり久しぶりに寝てやろう」と思い、いつもより長めに睡眠を摂った日でした。私にとっては快適な1日。

 

そして、罵声を父に浴びせまくった母と昼を過ごし、夜を過ごしました。

 

父は追い出された日も仕事も有る日も毎日同じぐらいの時刻に帰宅します。日付が変わらないぐらいには帰宅します。しかし、23時を過ぎても帰宅しませんでした。

 

翌日の朝

話がちょこっと脱線しますが、私には兄が居ます。母にとっては私より兄の方が優秀だと考えているので何かが母は兄に相談します。存在しているだけで大変有難い兄を持って私は幸せです。私がやるべき事も兄が全てやってくれる素晴らしい兄です。

 

そして、朝になってもどうやら父は帰宅していなかったらしく、その件を母は兄に相談します。厳密に書くと、相談というより報告に近いのかもしれません。

 

鬱病患者によろしくない事の1つに「環境の変化」があります。「父がいつもの時間に帰宅しない」という環境の変化は母に相当なダメージを与えたのか分かりませんが、朝から存在しない相手に罵声を浴びせるという母が居ました。

 

多くの人が誰も存在しない場所で1人の人が大声で叫んでいるのを聞くと「こわい」と思うのかもしれません。しかし、私はかれこれ10年以上は母の鬱病と暮らしているので「今日はめっちゃ元気、笑えるわー」レベルになっています。

 

もちろん母に「お前なんて消えてしまえ!」と言われたりします。しかし、私は「えー?嫌ですぅ♡」という感じで返答しています。結構思考が終わってるのは分かって居ますが、それぐらいの精神じゃなきゃやってけない。

 

お陰で道端の変な人に絡まれても平気という特異的な体質を持ちました。

 

また、母は包丁を持って暴れたりもします。こうなると「警察呼べよ」と思う人が居るかもしれません。しかし、今まで多少手がかすったぐらいで、重症を負ってないので、今後もきっと大丈夫でしょう。

 

意外と血って固まるの早いからね、へーきだよ、きっと。(適当)

 

経験した事は無いですが、道端の人に包丁を向けられても私は「こわい」と思えないんじゃないか。という不安は多少有ります。

 

それ以上に朝ごはんも食べずによくあんなにも声が出るなぁと関心していまいます。母はきっと鬱病を抱えながらも長生きすると私は思っています。

 

父親の職場から電話と訪問

母は上記で書いたようにヒステリーになってしまいますが、兄と私は「へー、帰ってこないんだー、で?」という感じでした。

 

まぁ、いつか帰ってくるだろうレベルの考えです。帰ってこなければそれはそれで良いかなと。なんか有れば世の中の9割を知っているグーグルさんにお伺いすれば良いわけで。

 

しかし、そういう考えって出来ないんですね。

 

父の職場から電話が自宅に入りました。そして、母が受話器を取ると母が受話器に罵声を浴びせます。内容は「知らねーよ、二度とてめぇ電話かけてくんな!」レベルだと思います。

 

職場の人はきっと「旦那様が職場へいらしてないのですが…」レベルの事を聞いたのだとは思いますが。

 

因みに、鬱症状が無い時は、母は一切暴言を吐きません。また、私がちょっとでも汚い言葉を使うと注意してくる程度に言葉を大事にしている人です。

 

流石に母の態度で電話を出られたら職場の人は心配するでしょう、きっと。なので、数時間後には父の仕事先から人がやって来ました。そこでも母は罵声を浴びせました。

内容は「もう来るな!出ていけ!うるせー!」レベルです。近所に響き渡った事でしょう。

 

いろいろ考えれば私が出るべきだったなぁと思っています。猛省しています。今後このような事が有れば私が出ますので、どうか今回はお許しください。

 

警察が自宅に来ました

勤務先の人を罵声で追い返した母は自宅でも罵声を吐いています。

その中で私は読書をするという「人としてどうなんだコイツ」と思われるかもしれませんが、罵声を吐いている母に近づき何かを言うと暴力が飛びます。なので、私は近づきません。

 

もちろん、勤務先の人も「これはおかしいな」と思うはずです。

少なからず私は思います。

 

数時間後には勤務先の人が警察に通報したらしく、自宅に警察がやって来ました。

 

この時私は「あ、自宅前に警察居るねぇ」程度でした。しかも、バイクとパトカーと普通の乗用車の3つでやって来ましたから。きっと近所でも「あ、一ノ瀬さんの家のお母さんが何かやらかしたんだろう」と思っていた事でしょう。

 

母は罵声を吐いているだけで他の事はやってないんですけどね。

 

そこでも、母はピンポーンに出て警察を1度対応しました。しかし、母は警察にも罵声を吐き始めます。そして、最後は母の最大の頼りの兄へ泣きながら「お兄ちゃん、警察が沢山来てるぅ」と行きました。

 

私はやはり、人として終わっています。久しぶりに笑いました。

 

そして、その後、警察を対応したのは兄です。私は暴れる母を拘束していました。拘束って言っても手を掴んで暴れないようにしておくだけですが。そうしないと、警察の人に包丁を向けて切りかかろうとするわ、殴ろうとするわ、自殺しようとするわで。

 

もちろん、若干笑いながら。

まぁ、殴られるわ蹴られるわ引っかかれるわでそこそこの怪我は負いましたが。

 

最終的には警察も「お母さん、いつもこんなんなんですか?」と聞きましたからね。私は「ほとんど毎日でーす」って笑顔で答えましたけど。

 

そして、警察が自宅にやって来て確認した事の1つにも笑ってしまいました。

「押し入れに居る可能性が結構あるので、確認させていただいてもよろしいですか?」

 

という事。

世のお父さんは押し入れに隠れる事が結構あるのかぁ、と思ってしまいました。肩身狭い人って多いんだね。

 

失踪届を出したそうです(兄が)

母と格闘ごっこっぽい事をやっていたので、兄と警察が何を話しているのかはほとんど分かりませんでしたが、失踪届を出したという事だけは聞きました。

 

というより、あまりにも母が暴れて危ないので、自宅で警察と兄が話す事は出来ませんでした。結果として車の中で話をしていたらしいです。

 

警察に父の写真を渡し、父の特徴を兄は伝えたと言ってましたが、結構な時間車の中に居たので実際はそれ以上の話をしていた事でしょう。深くは聞きませんでしたが。

 

とりあえず、面倒な事をやってくれてありがとう、兄よ。

 

父とお金の話

サラリと前述しましたが、実家暮らしは生活費だけは安くすみます。これは普通の家庭だったら「生活費安くて済むよねー、実家暮らしって」で終わると思いますが、私の家は普通の家庭とは若干違う金の使い方が有ります。

 

それは、父親の借金返済

 

厳密に書くと、父親の借金返済にお金を使っているのではなくて、父の借金は父が全部支払っています。そして、父の生活費を出しているのは私と私の兄の2人です。母は働けないので、実質私と私の兄で生活費を出しているという形になっています。

 

それでも、いろいろと一人暮らしするよりかは安いのか?という程度です。

 

母の鬱病は父の借金が発覚した時からだいぶ悪化しました。というより、母の鬱病の根源は父と母の家系の遺伝だと私は勝手に思っています。

 

そして、父の借金はいくらか今も不明です。

 

「いくら借金有るの?」と聞いても実際の額は教えてくれません。調べる方法はいくらでもあるのは知っています。しかし、調べるまでも無いなと思い調べていません。

 

仮に、父が闇金に手を出し、話がややこしくなってきたら父を除く母と兄と私で家を出れば良いかなと。今の所は闇金までには手を出していないようですし。

 

酷いと思われるかもしれませんが、父と思い出はそんなに私にはありません。

 

何よりも父が昔「親の金で飯を食いやがって!」という発言を聞いて以来、私は父に何か感想を持つ事は無くなりました。父親という存在は確かに有るけど、その存在が一体何なのか分かりません。戸籍上父親っていう人であって、同居人という考えではありますが。

 

今や「子供の金で飯食いやがって!」と言える立場になりましたが、言った事は有りません。少なからず高校までの学費は父親に出してもらいました。本当は大学の学費も出してもらう予定で、その資金も学資保険であるはずでしたが、父親が全額使用しました。

 

借金作るぐらいならそりゃそうよね、レベルですが。

 

正直、当時は浪人して必死で大学合格して「コノヤロー」と思いました。それは当時の話で今は薄れて居ます。

 

幸い、内職とバイトで大学の学費と生活費を工面出来たので学資保険に頼らなくても何とかなりました。また、内職をやっていたお陰で今の私の仕事があるのでラッキーなのかもしれません。

 

父と警察から電話

母は「父はこの世から去った」という事を大声で叫んでいましたが、警察が去れば比較的落ち着きました。

 

環境の変化で疲れてたんだね、きっと。

 

そして、失踪届を出してから3時間後に父から電話が入っていました。かつ、警察からも電話が入っていました。警察からは2回電話が入っていました。

 

電話が入っていると気づいたのは、着信が入ってから10分後でした。

 

もちろん、警察からは伝言メモが残されていました。内容は「お父様の件でお話があります」という事。

 

私は内心「あー、本当にこの世から去ってお星様になったかな」と思いました。それと、兄が失踪届を出したのに何で私に電話が入るの?とも思いました。後に兄に聞きましたが「俺は電話に出たくないからな」という理由で私の電話番号も教えたそうです。

 

まぁ、良いけどさ、電話ぐらいなら。

 

そう思いながら私は警察に折り返し電話しました。

そして、まず警察からの一言。

 

「先ほど電話入れたのですが、どうして出なかったのですか?」

 

私は在宅で仕事してるけど、そんなに暇じゃないんじゃ

 

とキレそうになりました。

 

そうは言わずに「あ、すみません、ちょっと作業しておりまして…」と答えました。そもそも着信入った瞬間に電話出れる人って多いのだろうか。

 

次に警察の発言

「お父様から電話入ってますよね?どうして出なかったのですか?」

 

同じ事を繰り返しましょう。

「あ、すみません、ちょっと作業しておりまして…」と答えました。

 

という事で、失踪届を出した場合、着信は1回で出ましょう、みなさん。警察に怒られ詫びなければなりません。

 

そして3つ目の警察の発言。

「お兄様にお電話しましたが、どうして出ないのですか?」

 

流石に「ちょっと作業してまして」が使えないので変えました。

「兄は寝てます」

 

実際に電話が終わった後に兄の所に「警察から電話来たんだけどー」と言いに行ったら兄は起きて居ましたので私は警察に嘘を言いました、すみません。

 

電話の内容

警察からの電話の内容はこういった物でした。

「お父様を発見したので、保護しています。怪我は有りません。今夜中に帰宅するように言いつけておきます」

 

との事でした。

 

そして、本人確認のために父親の携帯から父親が私に電話を掛けました。

私は「おー?元気かー?」と言うと父は「おー、夜には帰る帰る」という通話をしました。

 

同じ屋根の下に暮らしているのに父と話すのはたぶん5年ぶりぐらいなんじゃないかなと。世の中の人はこれを「不思議な家だ」と思うのかもしれませんが、私の住む家では普通。

 

私が警察に電話しおしまい

 

父親との電話の後に再び警察から連絡が入りました。

110番に電話してください」との事。

 

どうやら、失踪届を出すと地域全体に「この人が失踪しています!」という事が警察中
に知れ渡るそうです。この辺りがちょっとよく分かりませんでしたが。

 

とりあえず、110に電話して「私の父が見つかりました」って言えば良いんだな。という事で電話しました。

 

そこで言われたのは

「事件ですか?事故ですか?」と言われました。

 

人生で2回目の110だったので焦りました。

「だって、事件でも事故でも無いんだよ」

 

私は「えっと…失踪届を出したのですが、父親が見つかりました」と言うと住所だけ伝え無事おしまい。

 

因みに、1回目はだいぶ小さい時で、道端におじいさんが倒れている時に電話しました。何故119にしなかったのか私でも分かりません。

 

あとがき

父が失踪した理由は不明です。帰宅した後の父はいつもの何倍もの母の罵声を受けた事でしょう。母の罵声が嫌だから失踪した可能性もありますが、気持ちは分かる。

 

鬱病に罵声は付き物なのか?と考えてしまうかもしれませんが、そうとは書ききれません。私の母が偶然罵声を出す程元気なだけだと思います。

 

借金が増えて穂先真っ暗になったのかもしれませんが、それはそれで自己責任なわけで。

 

また、灯油缶を持って父は失踪していたらしいですが、焼死って絶対に痛いからね。だって、火傷で水膨れ出来ただけでも痛いんだから。

 

鬱病の母を持ち、借金癖のある父を持った私ですが、意外とそれでも生きていけます。多少正確に歪みが出て「やべぇコイツ」と思われているとは思いますが、それぐらいです。

七月隆文「ケーキ王子の名推理」

表紙買いをよくする私ですが、今回読んだ七月隆文先生の「ケーキ王子の名推理」は今まで以上の表紙買いでした。

 

表紙の絵が高野苺先生が描いています。有名な所だと漫画が原作でアニメ、映画化された「orange」の作者です。正直、orangeを読まず、高野苺先生を知らなければこの本の購入をしていなかった事でしょう。

 

因みに、中身の絵は高野苺先生は一切かかわっていません。表紙絵だけです。

 

七月隆文先生の作品で他に有名どこは「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」だと思います。寧ろ私はそれ以外知りません。

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映画化もされたので、多くの人が「あぁ、そんな映画有ったねぇ」レベル覚えている人も居るでしょう。泣ける作品です。

 

いかにも私は読んだ感じを出していますが、まだ読んでいません。手元にはあるので、気が向けば読む事でしょう。

気が向かなければ永遠に本棚の中に入っている事でしょう。読み終わっても本棚に居るのでいつも通りの「何だかなぁ」の雰囲気です。

 

 

あらすじ

普通のどの女の子もケーキが好き。しかし、女子高生の未羽は普通の女の子以上にケーキが好き。しかし、極度のケーキ好きが災いして、付き合っていた彼氏に振られてしまう。

 

今までの失恋はいつだってケーキに助けられてきた未羽。今回も失恋の悲しみを癒すためにあるケーキ屋を初めて訪れた。そのケーキ屋には学校で有名なイケメン王子の最上颯人が居た。

 

未羽はケーキを食べにこのケーキ屋を訪ねたがケーキは売り切れていた。しかし、パティシエの修行をしている颯人が未羽にケーキを作ってくれる事になる。

 

これは未羽に新しい恋が始まるのではないか…!と思いきや、颯人は噂通りイケメン王子ではあるが、冷酷な性格であった。

 

感想

会話が多い文章でテンポ良くサクサク読める作品でした。正確な時間は分かりませんが3時間以内で読み終えていると思います。

 

そして、深夜に読み終わった後に「ケーキ食べよ」と思い、私が食べたのはチョコパイ。チョコパイは小説の中には出てきませんが、私にとって手軽に食べるケーキはロッテのチョコパイ。常に家にはファミリーパックが1つあります。

 

「甘い物で元気になれるとか安い人間だ」とよく言われますが、美味しい物を食べて元気になるのは何も悪い事ではない。

 

出てくるケーキやお菓子がどれも美味しそうに感じます。そして、その「ケーキ美味しい、ケーキ食べたい!」が読んでいる人にも伝わります。

 

これはヒロインの未羽が本当にケーキが大好きだからなんだと思う。また、作者もケーキ愛が強い人なんじゃないかと勝手に思っています。

 

題名に「名推理」と有りますが、深い推理小説のような描写は無く、「あぁ、なるほどね!」レベルの推理がちょくちょく入っています。ほとんどが、未羽と颯人と周りのの人を含むテンポの良い会話。推理小説を期待していた方には物足りないと思いますので、推理小説だと思わず読んでください。

 

ツンデレのツン度が高いイケメンとケーキだけで何でも頑張れる女の子のちょこっとだけ甘いお話です。

 

ガッツリな恋愛小説でもありません。尚、1巻完結のお話かと思いきや、続編がいくつか刊行されていたり、漫画化もされているので、この先ガッツリな恋愛小説になる可能性もあります。

 

私はガッツリな恋愛小説は読んでいて顔がニヨニヨしてしまいます。道端でも本を読んでいる時ニヨニヨしてしまったら「あ、キモイ顔の人が居る、不審者だ」と言われ通報されてしまう事も有るので、お家の端っこでひっそり読まなくてはなりません。

 

また、1つの章が終わるとその章に出てきたケーキの紹介がされています。より、「このケーキ食べたい!」と思わされます。恐らく、そのケーキを食べた時、周りに人が居れば「このケーキはねぇ、こういう豆知識があるんだよ」と無駄に語りたくなります。

 

本当に語ってしまったら「もう一生こいつとケーキを食べない」と思われてしまう可能性も有るのでなるべく語らないように最善の努力をしたい所。

 

この本がおすすめな人

・会話が多く締めている文章なので「普段小説なんて読まないわぁ」という人

小説って漫画と比較すると何故か硬い印象を持っている人が多いみたいですが、この作品は地の文が多くないのでサクサク読めます。

逆に「地の文の表現こそ小説を書いている人の表現が伝わる!」というように考えている人には好かれないかもしれない。

 

・元気が欲しい人

未羽がパワフル。確かに最初失恋して落ち込んでいますが、ケーキを目の前にするだけで失恋を忘れたように元気になります。また、未羽の家族もパワフル。

 

高校生ってこんなに元気な生き物なのかぁ、と思いつつも読んでいる人も元気を貰えます。

 

・ケーキが好きな人

深夜に読まない様にすれば、ケーキが好きな人にもオススメできます。未羽の様にケーキ好きの方は深夜に読むと確実にコンビニへ行きケーキを買いに行く事でしょう。深夜に甘い物を食べる背徳感は最高ですが、健康にはよろしくない。

 

章の最後の説明で紹介されるケーキは4つです。有名なケーキから「このケーキ知らなかった」というケーキも有ります。また、小説内にもケーキ以外のお菓子がいくつか登場します。

 

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ミント嫌いがミンティアドライハードを食す

ミンティアというラムネの小規模バージョンっぽい食べ物は知ってますか?

ミンティアにはいくつか味の種類があり、甘い物からミントの味が強く辛い物まであります。

 

私はミントのような鼻と喉がスーッとなる食べ物が苦手です。チョコミントアイスの良さがずっと分かりません。そもそもこの人生で食べた事がありません。歯磨き粉も子供用の物を使いたいレベルです。

 

そんな私がミンティアの中でも清涼感が高い「ミンティアドライハード」を食べました。

「辛さで眠気スッキリ」を謳ってるぐらいなわけで、こりゃもう絶対強烈なミントなわけです。黒のパッケージの商品はだいたい強烈です、眠眠打破とかもそうですが。

 

 

ミンティアドライハードを食べた経緯

毎日が眠く、とくに朝が眠いです。昼も夜もブログを書いてる時も眠いですが、とにかく朝。

冬の寒さの都合もあるのかもしれませんが、とにかく布団と毛布から出たくない。ひょっとしたら、布団が私を欲してるんじゃないかと思うぐらいに布団から出たくない。

 

冬場の私は布団と相思相愛です。布団と結婚したら苗字が「布」になるのでしょうか。まぁ、相思相愛なのは冬場だけなので、春になったら即離婚なのが残念。

 

携帯のアラームが鳴れば布団から出ないにしても薄っすらとは起きて居ます。

ここでガッツリ起きる事が出来ていたら何も問題は有りません。

 

薄っすらとしか起きて居ない為、二度寝してしまう事も何度も有ります。二度寝した結果、朝の身支度が適当になり、焦りながら自転車で通勤するわけです。朝食も食べれません。

 

急いでいるのでいつか交通事故に巻き込まれる可能性だって有るかもしれません。私自身が怪我をするのは自業自得なわけですが、多くの人に迷惑を掛ける事になるでしょう。

 

これはよろしくないと思い、対策を考えた結果たどり着いたのが

 

朝からミンティアドライハードを食す

 

という事でした。私の中ではだいぶ過酷です。けれど、交通事故回避と私の普通の生活が懸かっています。

仕事に遅刻した事は家族の体調不良の都合上で1回だけ有りますが、寝坊で遅刻なんてしたく無いです。確実に同僚と上司から笑われます。ついでに仕事が減ります。収入も減ります。

 

ミント嫌いのミンティアドライハードの食レポ

ごめん、やっぱり美味しくない

 

長らくミント系の物を食べて居ない私にはこの味がミントなのかは分かりませんが、辛い。唐辛子の辛さは平気ですが、この辛さは唐辛子のような辛さではありません。ワサビの辛さでもありません、別次元の辛さ。

 

1つのタブレットは小さいのですが、1つで十分。ミント嫌いの人には1つでも多い。

あまりにも苦手な辛さだったので、口の中で溶けるまで居させる事は出来ませんでした。なので、私は数秒で飲み込みました。

 

飲みこんでもミントの辛さは続きます。食道からスースーする冷たい空気が鼻へとツララの様に多少痛みも伴ってるんじゃないか雰囲気で出てきます。寒いです。

 

寒いので布団に居そうですが、欲しくなるのはになるわけで、自動的に布団から出る事になります。水を飲むとより寒くなります。

 

一応目的の朝寝坊回避には繋がりました。

 

何度か溶け切るまで口内に居させようと努力しましたが、私には無理でした。1度に3粒食べる人も居るみたいですが、尊敬します。

 

カフェインのカプセルが入っているので、眠気対策には効果があるそうです。しかし、カフェインの効果を実感する前にミントの辛さで十分眠気が吹き飛びます。

 

そもそも私は普段から意味不明な量のコーヒーを飲むのでカフェインの恩恵を受け取れる人間ではないと思っています。

 

ミンティアドライハードがオススメな人

・普通のミントでは飽き足らない人

普通のミントの食べ物を食べた事が無いので分かりませんが、ミンティアドライハードはミンティアの中で最も辛い商品だそうです。

なので、「もうこのミントの食べ物じゃ、清涼感が足りないわ!」という人は試してみるのが有りかと。

 

1粒で足りなければ是非3粒同時に食べて見てください。それで足りなければこっちの方が辛いらしいので、オススメしておきます。私は今の所食べる予定は有りません。

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マスク着用で食べると目もひんやりするという噂を聞きましたので、より目覚めには効果がありそうです。

 

・ミント嫌いな人

 私と同様にミントが嫌いな人にも利用方法があります。

 

「苦手な物を食べると嫌でも目が覚める」という方法

 

今回は起床時でしたが、寝すぎてしまう昼寝対策に今後は使用する予定です。仮眠の時もね。

 

また、ミンティアはポケットに入れても嵩張りません。世の中にはミント系の食べ物が好きな人がちらほら居ます。

人と会う機会が多い私は「この人はどういう切り口で話をすれば良いんだ」と悩む場合があります。そういう時にこいつが登場するわけです。

 

目の前で1粒食べて「あ、お1つ如何ですか?」とミンティアを勧めます。

 

「私ミント苦手なんですけどねー、克服しようと思って。」と、いかにも話す内容が一切無い相手でもそれっぽい雑談が出来るわけです。

多少相手に「あ、いつだかミンティアくれた人だ」という良いのか悪いのか分からない印象を与える事が出来ます。

 

ミント嫌い克服出来てしまったら新たに目覚める方法を考えなくてはならないんですけどね。

櫻いいよ「君が落とした青空」感想

櫻いいよ先生の「君が落とした青空」という青春ラブストーリーと少しのSFが入った本を読みました。

私は青春時代に恋愛が一切無い生活を送ったために、青春をだいぶ通り過ぎてから小説や漫画やアニメで青春を補充しています。ドラマはほとんど見ません。

 

高校生の時のクラスメイトは30人近く居たけど、男子は2人だけだったからね。かつ、1人は途中で留年したからね。最終的に男子は1人だけっだったからね。ハーレムという状況である意味憧れる人も居るのかもしれませんが、常に荷物持ち扱いだったよ、彼は。

 

因みに中学生の時はいろいろとこじらせていたので、青春どころではありませんでした。大学には青春は有りません。

 

そんな青春時代を過ごした私が櫻いいよ先生の「君が落とした青空」の感想を書きます。

 

 

あらすじ

付き合ってから2年が経過する高校生の実結と修弥。2人の共通の趣味は映画観賞。

ある日修弥が「放課後映画を見に行こう」と実結に言い、2人は授業後に映画館へ行く事になる。

 

映画を見に行く途中で修弥の携帯に着信が入る。修弥は急用が出来てしまったので映画へ行けなくなってしまう。

 

実結は急用の内容を修弥に聞くが修弥は答えようとしない。以前から実結は修弥が実結以外に別に1人好きな人が居るという噂を聞いていて、その好きな人に会いに行くのではないかと思う。

 

修弥は「来週映画を見に行こう」と伝え、半ば強引に実結から離れる。

 

直後にトラックの音がし、修弥は交通事故に巻き込まれてしまう。実結は修弥の元へ駆け寄るが、気づくと朝になっていた。

 

感想

ライトノベルとか、ライトノベルじゃないとかあまり私は気にしません。そもそも分かりません。しかし、この作品「君が落とした青空」は元々携帯小説だった物を、縦書きにした作品です。

 

それ故なのかどうかは分かりませんが、思いっきりライトノベル感がしました。難しい言い回しは一切無く、キッパリしている書き方なので、サクッと読めます。

 

時々短いフレーズを畳みかける所があるのですが、「あぁ、確かに携帯小説からやって来たね」というのを感じます。そんな私は携帯小説を読んだ事は有りませんので、「きっとこれが携帯小説だろう」と思っています。

 

ヒロインの実結は1日の終わりが修弥が事故に巻き込まれ、気づくと朝になる風景を7日間繰り返します。何故、同じ毎日が繰り返されていたのかは解決していません。私の中では、ファーストフード店でぶつかって来た男性が怪しいなぁと思っていますが真相は不明です。

 

その辺りを知れたら良かったなぁとは思っています。

 

同じ1日を7日間繰り返しているわけで、7日間とも朝ごはんがカレーです。朝カレー一時期流行りましたが、その時代の話でしょうか。

 

私のような直ぐに飽きる人は途中から読む事を多少飽きます。ところどころ「あー、また同じ事ね」となりながらも全部読みましたが。

 

飽きる人は飛ばしましょう。1日目と6日目と7日目を読みましょう。だいたいは分かります。気になれば7日目を読んだ後に読めば良いのです。

 

7日目に全ての泣ける部分が詰まっていると書いても過言ではありません。

 

最終章の7日目を読んで

小学生でも書ける感想になりますが、大好きな人や大事な人と別れる時は出来るだけ笑顔で居ようと思いました。

 

私自身、ひねくれている所があって、大人になった今でも面白い事に対して素直に笑ったりが上手く出来ません。母を代表とする家族と喧嘩した後の上手い仲直りの方法が分かりません。

 

けれど、改めて出来る限り分かれる際には笑顔で居たいと実感させられました。別れ際に笑顔で「また会いましょう!」素直に言える人になりたい。また、素直に言える人には本当に尊敬する。

 

7日目の朝、実結は母にお礼を言うシーンがあります。高校生の時に私は何回お礼を母に言えただろうか。とふと考えさせられました。何度お礼を言う場面が私に有って、見逃して来たのだろうか。もしくは、見て見ぬふりをし続けて居たのではないかと。

 

また、家族が居るなら出勤または登校の時に「行ってきす」と笑顔で伝える事が大切かなと。

もしかしたら出先で事故に巻き込まれ再び会う事が出来なくなった時、最後に見た顔が泣いてる顔だったり、怒っている顔だったら嫌。

 

仮に喧嘩していて仲直り出来て居ない翌日の事故で亡くなった場合、「どうしてあんなにくだらない事で怒ってしまったのだろう」という後悔が残ります。後悔ってのは最長で死ぬまで続きます。

 

事故に巻き込まれた側も嫌だと思う。最後に大切な人に見せた顔が中途半端な顔ってのは。

 

しかし、実結と修弥はこの先上手く行くかはなかなか怪しい所。今回は原因不明で同じ日を7日間繰り返す事が出来ました。仮に次に口論になった時も同じ日を繰り返せるかどうかは分かりません。

 

少なからず、私には同じ日を繰り返す能力は持っていません。1日1日を大切にしろと世の中の偉い人は言いますが、常に意識出来る人は世の中にどれだけいるでしょうか。

 

せめて、大事な人と居る時ぐらいの数時間は大切にしようと思う。

 

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