七月隆文「ケーキ王子の名推理」

表紙買いをよくする私ですが、今回読んだ七月隆文先生の「ケーキ王子の名推理」は今まで以上の表紙買いでした。

 

表紙の絵が高野苺先生が描いています。有名な所だと漫画が原作でアニメ、映画化された「orange」の作者です。正直、orangeを読まず、高野苺先生を知らなければこの本の購入をしていなかった事でしょう。

 

因みに、中身の絵は高野苺先生は一切かかわっていません。表紙絵だけです。

 

七月隆文先生の作品で他に有名どこは「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」だと思います。寧ろ私はそれ以外知りません。

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映画化もされたので、多くの人が「あぁ、そんな映画有ったねぇ」レベル覚えている人も居るでしょう。泣ける作品です。

 

いかにも私は読んだ感じを出していますが、まだ読んでいません。手元にはあるので、気が向けば読む事でしょう。

気が向かなければ永遠に本棚の中に入っている事でしょう。読み終わっても本棚に居るのでいつも通りの「何だかなぁ」の雰囲気です。

 

 

あらすじ

普通のどの女の子もケーキが好き。しかし、女子高生の未羽は普通の女の子以上にケーキが好き。しかし、極度のケーキ好きが災いして、付き合っていた彼氏に振られてしまう。

 

今までの失恋はいつだってケーキに助けられてきた未羽。今回も失恋の悲しみを癒すためにあるケーキ屋を初めて訪れた。そのケーキ屋には学校で有名なイケメン王子の最上颯人が居た。

 

未羽はケーキを食べにこのケーキ屋を訪ねたがケーキは売り切れていた。しかし、パティシエの修行をしている颯人が未羽にケーキを作ってくれる事になる。

 

これは未羽に新しい恋が始まるのではないか…!と思いきや、颯人は噂通りイケメン王子ではあるが、冷酷な性格であった。

 

感想

会話が多い文章でテンポ良くサクサク読める作品でした。正確な時間は分かりませんが3時間以内で読み終えていると思います。

 

そして、深夜に読み終わった後に「ケーキ食べよ」と思い、私が食べたのはチョコパイ。チョコパイは小説の中には出てきませんが、私にとって手軽に食べるケーキはロッテのチョコパイ。常に家にはファミリーパックが1つあります。

 

「甘い物で元気になれるとか安い人間だ」とよく言われますが、美味しい物を食べて元気になるのは何も悪い事ではない。

 

出てくるケーキやお菓子がどれも美味しそうに感じます。そして、その「ケーキ美味しい、ケーキ食べたい!」が読んでいる人にも伝わります。

 

これはヒロインの未羽が本当にケーキが大好きだからなんだと思う。また、作者もケーキ愛が強い人なんじゃないかと勝手に思っています。

 

題名に「名推理」と有りますが、深い推理小説のような描写は無く、「あぁ、なるほどね!」レベルの推理がちょくちょく入っています。ほとんどが、未羽と颯人と周りのの人を含むテンポの良い会話。推理小説を期待していた方には物足りないと思いますので、推理小説だと思わず読んでください。

 

ツンデレのツン度が高いイケメンとケーキだけで何でも頑張れる女の子のちょこっとだけ甘いお話です。

 

ガッツリな恋愛小説でもありません。尚、1巻完結のお話かと思いきや、続編がいくつか刊行されていたり、漫画化もされているので、この先ガッツリな恋愛小説になる可能性もあります。

 

私はガッツリな恋愛小説は読んでいて顔がニヨニヨしてしまいます。道端でも本を読んでいる時ニヨニヨしてしまったら「あ、キモイ顔の人が居る、不審者だ」と言われ通報されてしまう事も有るので、お家の端っこでひっそり読まなくてはなりません。

 

また、1つの章が終わるとその章に出てきたケーキの紹介がされています。より、「このケーキ食べたい!」と思わされます。恐らく、そのケーキを食べた時、周りに人が居れば「このケーキはねぇ、こういう豆知識があるんだよ」と無駄に語りたくなります。

 

本当に語ってしまったら「もう一生こいつとケーキを食べない」と思われてしまう可能性も有るのでなるべく語らないように最善の努力をしたい所。

 

この本がおすすめな人

・会話が多く締めている文章なので「普段小説なんて読まないわぁ」という人

小説って漫画と比較すると何故か硬い印象を持っている人が多いみたいですが、この作品は地の文が多くないのでサクサク読めます。

逆に「地の文の表現こそ小説を書いている人の表現が伝わる!」というように考えている人には好かれないかもしれない。

 

・元気が欲しい人

未羽がパワフル。確かに最初失恋して落ち込んでいますが、ケーキを目の前にするだけで失恋を忘れたように元気になります。また、未羽の家族もパワフル。

 

高校生ってこんなに元気な生き物なのかぁ、と思いつつも読んでいる人も元気を貰えます。

 

・ケーキが好きな人

深夜に読まない様にすれば、ケーキが好きな人にもオススメできます。未羽の様にケーキ好きの方は深夜に読むと確実にコンビニへ行きケーキを買いに行く事でしょう。深夜に甘い物を食べる背徳感は最高ですが、健康にはよろしくない。

 

章の最後の説明で紹介されるケーキは4つです。有名なケーキから「このケーキ知らなかった」というケーキも有ります。また、小説内にもケーキ以外のお菓子がいくつか登場します。

 

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